こんにちは、兵庫県加古川市・播磨町で学習塾「ニードモアアカデミー」を運営している三浦です。
今回は少し攻めたテーマで、塾を経営している私たちが「塾に通わなくてもいい子の特徴」について本音でお話しします。
宣伝目的ではなく、あくまでも保護者の皆さまの判断材料になればという想いでお伝えします。
保護者が塾に通わせる理由の第1位は「学校だけでは不安」
あるデータによると、子どもを塾に通わせる理由の第1位は「学校の授業だけでは不安だから」となっています。多くの保護者が、学校の授業に加えて塾の授業も必要だと感じているのが現状です。
学校の先生と塾の先生の根本的な違い
では、なぜ学校だけでは不安に感じるのでしょうか?
それは、学校の先生と塾の先生の役割が根本的に異なるからです。
学校の先生の仕事:「教える」こと
- 教科書の内容を伝える
- 問題の解き方を説明する
- カリキュラムに沿って進める
塾の先生の仕事:「理解させる」こと
- 教えた内容を生徒が噛み砕けるまでサポート
- 自分でアウトプットできる状態まで導く
- 個別の理解度に合わせてフォロー
つまり、「教える」と「理解させる」では、目的が大きく異なるのです。
その他の通塾理由から見える塾の役割
学校の授業への不安以外にも、以下のような理由で塾に通わせる保護者が多くいます:
学力向上・受験対策関連
- 苦手科目の克服を期待して
- 志望校合格のための戦略的な対策を求めて
- 定期テストや内申点の強化を目的として
- 先取り学習をさせたいから
学習環境・習慣関連
- 家庭では集中できないため、学習習慣を身につけさせたい
- プロの指導で効率よく学ばせたい
- 自宅では教えられない内容が増えてきたから
- 勉強のモチベーションを維持させたい
教育観・進路観関連
- 将来の選択肢を広げてほしいと考えているから
- 中学受験・高校受験・大学受験に対応するため
- 学校任せでは不安があると感じているから
社会的・心理的な要因
- 学力だけでなく、自己管理能力や自信を育てたい
- 第三者からのフィードバックを受けさせたい
- 家庭での親子関係を勉強から切り離したいため
- 居場所や仲間づくりの場としての塾を求めている
「成績アップ」という目標以外にも受験に向けた情報収集や進路相談も、塾の重要な役割の一つとなっています。
塾に通わなくてもいい子の特徴:PDCAサイクルを回せる子
ここからが本題です。塾に通わなくてもいい子の最大の特徴は、PDCAサイクルを自分で回すことができることです。
PDCAサイクルとは?
PDCAサイクルとは、継続的な改善を行うための4つのステップです:
P(Plan:計画)
- 目標設定
- 学習計画の立案
- 受験までの長期計画
D(Do:実行)
- 計画に沿った学習実行
- 問題演習
- 日々の勉強
C(Check:確認)
- 結果の振り返り
- 間違いの分析
- 理解度のチェック
A(Act:改善)
- テスト結果の分析
- 学習計画の見直し
- 次への改善策
塾では常にPDCAサイクルを回している
塾に通っている生徒は、このPDCAサイクルを塾がサポートしています:
- 計画段階:どの教科をどのペースで進めるか、受験までに何をすべきかの計画立案
- 実行段階:授業での問題演習、宿題の管理
- 確認段階:答え合わせ、理解度チェック、間違いの分析
- 改善段階:テスト結果や模試結果を踏まえた学習計画の見直し
このサイクルを自分で回せる子は、塾に通わなくても成績を上げることができるのです。
また、特に小学生のお子さまは、家庭全体でこのサイクルにどれだけ関わってあげられるかというのも重要になってきますね。
勉強以外で本気で打ち込める分野がある子も塾不要
現代社会では、勉強は選択肢の一つに過ぎません。
スポーツや芸術など、勉強以外のベクトルで努力し、活躍できる子は、そちらに集中した方が良い場合もあります。
ただし、ここでいう勉強以外のベクトルというのは、単なる「頑張り」や「好き」、「興味」ではなく、周りの子たちが勉強を頑張っているのと同じか、もしくはそれ以上の時間、熱量を注ぎ込んで、人生単位で打ち込むというような分野のことです。
最低限の教養を身につけておかなければ、生きていく上で困ることもありますが、それ以降は、必ずしもすべての子どもたちが勉強に特化する必要はなく、その子の個性や才能を伸ばす方向性を見つけることが重要です。
自分の人生をかけて、本気で打ち込んでいきたい分野がまだ見つかっていない子がほとんどだと思います。
それなら、まずは勉強を本気で頑張っておきましょう!
その努力は無駄にはなりません。
その努力が確実に、将来の選択肢を広げてくれることになります。(これにはいろんな意味が含まれています。)
塾選びで失敗しないための重要なポイント
塾が必要と判断した場合でも、塾選びは慎重に行う必要があります。
様々な塾の形態
現在は、たくさんの形態の学習塾やその他サービスがありますよね。
- 集団指導塾
- 個別指導塾
- 自立学習型塾
- 家庭教師
- オンライン学習塾
注意すべき「意味のない塾」
あまり大きな声では言えませんが、塾経営者目線から見ても、正直なところ「通っていて意味があるのかな?」と感じる学習塾がたくさんあるのも事実です…
- プリントを配って終わり
- 完全に事務的な対応
- PDCAサイクルのサポートが不十分
塾選びの決め手
体験授業を必ず受ける
- 子ども自身が「ここで頑張れそう」と思えるか
- 保護者の求めるサポートを提供してくれるか
- 食い違いがないかしっかり確認
求めるサポートレベルの確認 :保護者が期待するサポートと塾が提供できるサポートに差があると、後々トラブルの原因となります。
まとめ
私たちは塾を経営していますが、すべての子どもに必ずしも塾が必要だとは考えていません。大切なのは、お子さま一人ひとりの特性を見極めることです。
塾に通わなくてもいい子の特徴:
- PDCAサイクルを自分で回せる
- 勉強以外で活躍できる分野がある
- 家庭でしっかりサポートできる環境がある
塾が必要な子の特徴:
- 学習計画を立てるのが苦手
- 自分で振り返りや改善ができない
- 家庭でのサポートが難しい
塾は決して安くない投資です。また、お子さまも貴重な時間をたくさん使うことにもなります。だからこそ、本当に必要かどうかをしっかりと見極め、もし通うのであれば、お子さまに最適な塾を選んでいただきたいと思います。
今回のお話が、塾選びで迷っている保護者の皆さまの参考になれば幸いです。
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