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【おすすめ本紹介Part2】『老人と海』アーネスト・ヘミングウェイ

こんにちは、兵庫県加古川市・播磨町で学習塾「ニードモアアカデミー」を運営している三浦です。

今回の「ニードモアの聴く塾便り」第39回では、本紹介シリーズ第2弾として、アーネスト・ヘミングウェイの不朽の名作『老人と海』を取り上げました。

「名前は知ってるけど読んだことがない」という方も多いこの作品。実は純文学愛好家の河村も、去年になって初めて読んだそうです。

「名作」というプレッシャーから敬遠されがちですが、実際に読んでみると想像以上に読みやすく、人生に通じる深いメッセージが込められた作品でした。

受験生や部活を頑張る生徒たちにもぜひ読んでほしい、この名作の魅力を徹底解説します!

目次

『老人と海』基本情報

ノーベル文学賞作家の代表作

『老人と海』は1952年に発表されたヘミングウェイの代表作です。

この作品がヘミングウェイがノーベル文学賞を受賞するきっかけとなりました。正確には、ノーベル文学賞は作品単体ではなく作家に贈られる賞ですが、『老人と海』はヘミングウェイだけでなく、アメリカ文学を代表する作品の一つとして広く認められています。

「名作」のハードルを越えて

多くの人が「タイトルは知っている」「作者の名前は聞いたことがある」けれど「実際に読んだことはない」という状態にあるのが、この作品だと思います。

河村自身も長年気になっていたものの、「名作」というプレッシャーや「英語の原文で読みたい」という思いから、読むタイミングを逃していたそうです。

しかし実際に読んでみると、想像以上に読みやすく、しっかり人生に通じる深い物語であることに驚いたといいます。

物語のあらすじ〜84日間の不漁から始まる物語

舞台と主人公

物語の舞台はカリブ海に浮かぶ島国、キューバです。

主人公は老漁師のサンチャゴ。かつては腕利きの漁師として知られていましたが、物語が始まる時点で84日間、1匹も魚が釣れていないという厳しい状況に置かれています。

約3ヶ月近く成果がゼロ──この絶望的な状況からストーリーは幕を開けます。

少年マノーリンとの絆

魚が釣れていた頃、サンチャゴは少年マノーリンと一緒に漁に出ていました。

しかし不漁が続く中、マノーリンの親は「あの老人と一緒では釣れない」と判断し、息子を別の船に乗せることにします。

それでもマノーリン自身は老人を尊敬し続け:

  • 食事を持ってきてくれる
  • 漁の道具の準備を手伝う
  • 陰ながら老人を支え続ける

この二人の関係性は、作品全体を通じて美しく描かれています。

一発逆転への挑戦

「このままではいけない」と決心したサンチャゴは、いつもより遠い沖合、ガルフストリームという大きな暖流が流れる場所まで漁に出ます。

そこで、めちゃくちゃ大きなカジキが釣り針に掛かります。

このカジキとの壮絶なバトルが1日、2日と続いていきます。老人は手傷だらけになりながらも、絶対に釣れるまで諦めないという執念で戦い続けるのです。

結末について

物語の結末がどうなるのか──これ以上の詳細は、ネタバレになってしまいます。

河村曰く、結末の受け止め方は人それぞれで、読者によって解釈が分かれる部分も多いとのこと。

この「答えが一つではない」ところこそが純文学の魅力であり、『老人と海』の肝となる部分です。ぜひ実際に読んで、あなた自身の解釈で物語を完成させてください。

ヘミングウェイの文体〜シンプルさの中に隠された深さ

驚くほどシンプルな文章

ノーベル文学賞作品と聞くと「難しい」というイメージを持つ方が多いでしょう。

しかし、ヘミングウェイの凄さは文体が極めてシンプルだという点にあります。

余計な装飾は一切省き、必要なことだけを淡々と書く。それでいて、そのシンプルさの中にちゃんと深い意味が込められているのです。

「氷山理論」とは?

ヘミングウェイが提唱した有名な考え方に「氷山理論」があります。

氷山の一角という言葉があるように、海面に出ている部分はほんの一部で、その下には巨大な氷の塊が隠れています。

文章も同じで:

  • 書かれている部分は少ない
  • 大多数は書かれていない
  • 書かれていない部分にこそ本当の意味がある

全部を説明されるよりも、読者自身が「こういうことなんじゃないか」と感じ取る方が、より深い体験になるというのがヘミングウェイの真髄です。

読む人によって変わる物語

以前の「純文学の魅力」回でもお話ししましたが、この「読者側が想像する余地を残している」点が純文学の大きな特徴です。

同じ作品でも:

  • 年齢によって感じる部分が違う
  • 人生経験によって解釈が変わる
  • 何十年か経ってから読むとまた新しい発見がある

『老人と海』は、まさにそういった作品なのです。

作品から学べること〜受験生にも通じる普遍的メッセージ

諦めない姿勢の価値

河村が最も印象的だったのは、老人の諦めない姿勢でした。

84日間魚が釣れなくても、老人は毎日漁に出続けています。周りからは「やめとけ、無理だ」と言われ続けても、自分を信じてやり続ける──この姿勢は、まさに今の受験生にも通じるものがあります。

模試の結果が思うようにいかなくて落ち込む時期もあるでしょう。しかし、諦めない姿勢を持ち続けることの大切さを、この作品は教えてくれます。

印象的なセリフ

作品の中で、老人がこんなセリフを言います:

“Man is not made for defeat. A man can be destroyed but not defeated.”

「人間は負けるようには作られていない。殺されることはあっても、負けることはない。」

結果がどうなるかは置いといて、最後まで戦い抜くという姿勢そのものに価値がある──このメッセージは、勉強や部活など、あらゆる場面に通じてくる普遍的なテーマです。

周りの支えの大切さ

老人は沖へ一人で出かけ、一人でカジキと戦います。

しかし戦いの最中、何度も何度も「マノーリンがいてくれれば」と少年の存在を思い浮かべるのです。

これは「人は一人では生きていけない」というメッセージを示しています。

受験も同じです。実際に問題を解くのは一人ですが、家族や塾の先生、友達の支えがあるからこそ頑張れる。この普遍的な真理が、作品を通じて伝わってきます。

英語版で読むという選択

なぜ原文で読むのか?

河村は今回、日本語訳ではなく英語の原文で『老人と海』を読みました。

その理由は:

  • 翻訳にはどうしても翻訳者独自の解釈が入る
  • ヘミングウェイ特有のシンプルな文体を味わいたかった
  • 原文で読むことで、作者の意図をより直接的に受け取れる

確かに翻訳が悪いわけではありませんが、ヘミングウェイの文体の特徴を知っていたからこそ、原文で味わいたいと思ったそうです。

英語版でもハードルは高くない!

「英語で読む」と聞くとハードルが高そうですが、『老人と海』に関しては意外とそうでもありません。

ヘミングウェイが使っている英語は:

  • 非常にシンプル
  • 難しい単語をほとんど使わない
  • 複雑な構文もほとんどない
  • 文章が短くて分かりやすい

一文一文の意味をしっかり理解しながら読めるため、英語学習者にとっては教材としても最適なのです。

IBC出版の英語版が最適

河村が今回読んだのは、IBC出版という日本の出版社から出ている英語版です。

この版の優れている点:

1. 注釈が充実

  • 難しい単語や表現に注釈がついている
  • 後ろのページに詳しい説明がある
  • まるで辞書がついているような感覚

2. 文化的背景の解説

  • 当時のキューバの様子の説明
  • 表現の直訳と込められた意味の解説
  • より深い理解をサポート

3. 各章のまとめ

  • 各章の最初に日本語でまとめがある
  • 「この章は大体こんな話をします」という概要
  • ストーリーを把握しながら読み進められる

英語があまり得意でない生徒でも挑戦できる、親切な作りになっているのです。

英語版で身につく力

『老人と海』を英語で読むことで、具体的にどんな英語力が身につくのでしょうか。

読解力の向上

ヘミングウェイの文章は短くてシンプルですが、書かれていない部分(行間)を読む必要があります。この推測する力を鍛えるのに最適です。

実践的な語彙力

自然描写や人間の感情を表す言葉が多く出てきます。辞書的な意味だけでなく、文脈の中での使い方を学べます。

学校の教科書以上に、実践的な語彙力が身につくでしょう。

英語のリズム感

音読がしやすい文章構成になっています。

冒頭の書き出しは: “He was an old man who fished alone in a skiff in the Gulf Stream…”

このように、口に出しやすく、読みやすいリズムを持っています。

どんな生徒におすすめ?

英語が好きな生徒

教科書に載っている英文だけでは物足りない、もっと本物の英語に触れたいと思っている生徒には特におすすめです。

教科書の英語と違い、物語としての面白さも兼ね備えているため、楽しみながら英語力を伸ばせます。

何かを頑張っている生徒

部活や勉強で何かを頑張っている生徒にもおすすめです。

「諦めない姿勢」「自分自身との戦い」というテーマは、まさに今頑張っている生徒たちに通じるメッセージです。

意外にも、読書が苦手な生徒にも!

実は河村は、読書があまり好きでない生徒にも読んでほしいと言います。

その理由は:

ページ数が少ない

  • 短時間で読み切れる

話がシンプルで展開が早い

  • 複雑な設定がない
  • ストーリー展開がスムーズ
  • 最後まで読めた達成感を得やすい

この達成感が次の読書へのきっかけになる可能性があるのです。

一言で表すなら「シンプルだけど深い、人生の教科書」

河村が『老人と海』を一言で表すなら、**「シンプルだけど深い、人生の教科書」**だそうです。

何回読んでも新しい発見が見つけられる作品。今の自分が感じる部分と、10年後20年後に読んだ時に感じる部分は、きっと違うはずです。

これこそが、この作品が「名作」と言われる所以なのでしょう。

昔に1回読んでそれっきりという方も、ぜひ時間を置いて再読してみてください。読んだことがない方は、この機会にぜひ手に取ってみてください。

できれば英語版で、ヘミングウェイの素晴らしい文体を楽しんでほしいですが、もちろん日本語訳でも構いません。

最後に〜読もうか迷っている方へ

魚が釣れなくても諦めなかった老人の姿を、ぜひ見てください。

きっと今のあなたに必要な何かを見つけられるはずです。

忙しい日々の中でも、ちょっとした息抜きとして、この名作を手に取ってみてはいかがでしょうか。


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