こんにちは、兵庫県加古川市・播磨町で学習塾「ニードモアアカデミー」を運営している三浦です。
皆さん、模試を受けられたことはありますか??
「志望校判定がB判定だった!」「D判定で落ち込んでいる…」
多くの受験生や保護者の方が、模試の判定に一喜一憂されているのではないでしょうか?
しかし、模試の本当の価値は判定だけではありません。実は模試は「情報の宝庫」であり、その情報を正しく活用できるかどうかで、次の模試、そして本番での結果が大きく変わってくるのです。
今回は、模試を最大限活用する具体的な方法について、受験生はもちろん、中1・中2で模試を受ける生徒や実力テスト対策にも使える内容をお届けします!
年3回の模試、それぞれの明確な目的
第1回(9月上旬):夏期講習の成果確認と弱点分析
ニードモアアカデミーでは、中3受験生に対して年3回の模試を実施しています。そしてこの3回には、それぞれ明確な目的があります。
第1回目の9月上旬の模試は、「夏期講習を終えた段階での実力確認と弱点分析」が目的です。
40日間の夏期講習で基礎を固めたつもりでも、実際にはどこまで定着しているのか、まだ穴がある部分はどこかを明確にする重要な回なのです。
第1回の判定で一喜一憂する必要はない
ここで重要なのは、第1回の判定で一喜一憂する必要はないということです。
まだ2学期の内容も入っていませんし、ここから冬までにどれだけ伸ばせるかが勝負です。だから第1回の結果で大事なのは判定ではなく「弱点の洗い出し」なんです。
逆に、第1回でA判定やB判定が出て「もう大丈夫」と油断するのも危険です。第2回になると出題範囲も広がりますし、みんながもっと本気モードになってきます。第1回でいい判定だった子が第2回で下がるパターンは絶対に防がなければいけません。
第1回でいい結果が出た子こそ、「まだスタート地点に立っただけ」という意識を持ってほしいのです。ここからもっと差をつけるチャンスなのですから!
第2回(冬休み前):志望校決定の重要な判断材料
冬休み前の第2回は、2学期の学習内容も含めた実力測定で、出題範囲的にも本番に近いものになります。
この結果で志望校の最終調整をしていく、非常に重要な回です。ここで得られた結果を元に、冬期講習でどう取り組んでいくかの作戦を立てていくイメージですね。
第3回(冬休み明け):最終確認
冬休み明けの第3回は、本当の意味での「最終確認」です。
この3回を戦略的に使えるかどうかで、受験の結果が変わると言っても過言ではありません。
解き直しの「質」が合否を分ける
闇雲な解き直しは時間の無駄
模試を受けた後、多くの生徒が「解き直し」をします。しかし、その解き直しの「質」によって、得られる効果は天と地ほどの差があります。
模試の結果には、実は1問1問に詳しい情報が書いてあるのをご存知でしょうか?
正答率を見て問題を選別する
特に注目すべきは「一問一問の正答率」です。これは、その問題を受験者全体の何%が正解したかという数字です。
正答率70%の問題を間違えているのと、正答率10%の問題を間違えているのでは、意味が全然違います。
正答率が高い問題は、みんなができている問題です。例えば自分が目指している学校のレベルから考えて、「正答率50%以上の問題は絶対に取らないといけない問題だった」とある程度の判断ができますよね。
逆に正答率が10%以下の問題は、今の段階で解けなくても仕方ない問題かもしれません。じゃあこういう問題を完璧にするより、50%以上の問題を次からミスしないように完璧にしていこう、という解き直しにかける時間の使い方も効率的にできるのです。
効率的な解き直しの手順
だから解き直しするときは、闇雲に前から全部解き直すのではなく:
- まず正答率を見る
- 「これは自分ができないといけなかった問題だ」というものを選別する
- その上で、なぜその問題を間違えたのかを考える
この意識があるだけで、身につき方が全然変わってきます。
間違いを3つのパターンに分類する
パターン1:知識不足
間違えた理由を明確にするために、3つのパターンに分けることが重要です。
1つ目は「知識不足」。単元自体を理解していない、または忘れているパターンです。
これは模試上の解き直しだけではなく、教科書や参考書でしっかり復習し直す必要があります。基礎から学び直すことが求められる、最も深刻なミスパターンです。
パターン2:理解不足
2つ目は「理解不足」。知識はあるけれど、応用が効かないパターンです。
公式は覚えているけれど、どの場面でどう使うかわからない、といった状況ですね。
これは類題演習をたくさん繰り返して、応用の仕方を定着させていく必要があります。
パターン3:ケアレスミス
3つ目が「ケアレスミス」。計算ミス、読み間違い、時間配分ミスなどです。
この3つで対策が全然違います。それぞれ間違い方の深さが違うのです。
実践的な分類方法
だから間違えた問題一つ一つに、「知識不足」「理解不足」「ケアレスミス」とメモしていくことをおすすめします。
とにかくミスの種類を自分で把握しながら解き直ししていくことが本当に大事なんです。
闇雲に解き直すのではなく、「この問題は正答率60%だから絶対できないといけなかった。原因は知識不足だから、この単元をもう一回基礎から復習しよう」みたいに、明確な方針を持って取り組む。これが本当の解き直しです。
弱点を3つに絞り込む戦略
解き直しで終わらせない
ここまで解き直しの話をしてきましたが、解き直しで終わってしまうのもダメなんです。
**解き直しで見つけた弱点を、次の学習計画に落とし込まないと意味がありません。**ここまでやって初めて模試が活用できたと言えるのです。
優先順位をつける重要性
まず大事なのが、弱点を3つ(ある程度の数)に絞り込むことです。
解き直しをしていると、「あれもできてない、これもできてない」と色々出てきてしまいますよね。でも全部一気にやろうとすると、結局どれも中途半端になって何も改善されないんです。
あれもこれもとなると、モチベーションも続きません。
具体的な絞り込み方法
だから例えば「第2回模試までの1ヶ月で、この3つを絶対に潰す」と決めるのです。
その3つを選ぶときの基準が、先ほど言った**「正答率が高いのに自分が間違えた問題」**です。みんなができている問題なのに自分はできなかったという部分ですね。
例えば:
- 数学の関数の利用問題
- 英語のリスニング
- 理科の化学
このように、具体的に3つ決めます。具体的にすればするほど、今すべきことも明確になります。
実力テストをチェックポイントとして活用
中3の2学期は特に毎月実力テストがあります。この実力テストをチェックポイントとして使うのです。
模試で見つけた弱点が、実力テストで改善されているか確認するということですね。
実力テストでも同じような問題が出たときに、「あ、模試で間違えた問題と同じタイプだ。今度はできた!」と実感できたら、それが次のモチベーションにもなります。
模試の解き直しが次の模試のためだけではなく、実力テスト対策としても意味のあるものになるのです。
解き直しから、それを実際に学習計画に落とし込んで、できる範囲を増やしていって成功体験を積み重ねていく。これができれば、模試を最大限活用できていると言えます!
まとめ
今回は模試の活用法についてお話ししてきました。判定だけ見て終わらないという意味がわかっていただけたでしょうか?
模試は情報の宝庫で、その情報をどう使うかで成績の伸びが変わります。模試は受けた後こそが勝負なのです。
重要なポイントをまとめると:
3回の模試の明確な目的を理解する
- 第1回:弱点の洗い出し(判定に一喜一憂しない)
- 第2回:志望校決定の判断材料
- 第3回:最終確認
正答率を見て効率的に解き直す
- 正答率の高い問題で間違えたものを優先
- 闇雲に全問解き直すのは非効率
間違いを3パターンに分類する
- 知識不足:基礎から復習
- 理解不足:類題演習を繰り返す
- ケアレスミス:注意力を改善
弱点を3つに絞り込む
- 優先順位をつけて集中的に取り組む
- 実力テストで改善を確認する
模試は単に判定をもらうためのものではなく、自分を成長させるためのツールにもなり得ます。
第1回の解き直しをしっかりやって、第2回で「前回できなかった単元の問題ができた」という実感をしてください。その積み重ねが、本番での自信につながります。
ぜひ今回の内容を実践して、次の模試、実力テストに向けて活かしてもらえれば嬉しいです!
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